イベント詳細

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関孝弘ピアノリサイタル

日時:令和7年6月29日(日)14:00~16:00(13:15開場)
会場:農業屋コミュニティ文化センター(松阪市川井町690)
入場料(全席指定、税込):一般 2,000円、中学生・高校生 1,000円、小学生500円 ※未就学児の入場はご遠慮ください
チケット発売:クラギ文化ホール(TEL:0598-23-2111)、嬉野ふるさと会館(TEL:0598-42-7000)、チケットぴあ(https://t.pia.jp/)(Pコード 291-695)
お問い合わせ:クラギ文化ホール管理事務所(松阪市川井町690、TEL:0598-23-2111)

関孝弘(せき たかひろ)
東京生まれ。5歳からピアノを始め東京芸術大学在学中に日本音楽コンクール第2位、安宅賞を受賞。
イタリアのブレーシャ国立音楽院に留学し、ザンボーニ国際コンクール第1位、パルマ・ドーロ国際コンクール第2位、ラフマニノフ国際コンクール第3位など多数の国際コンクールに上位入賞を果たす。
ヨーロッパ全土で演奏旅行を行い、イタリア放送交響楽団、サンクトペテルブルグ交響楽団、ワルシャワ・フィル、モスクワ国立交響楽団、ヴェニス合奏団、東京都交響楽団など世界の著名なオーケストラのソリストとして迎えられる。
1988~2005年まで東京芸術大学講師を務める。CDは25タイトル、多数の楽譜が販売されている。イタリアのピアノ作品の紹介を意欲的にしており、本邦初演も数多い。夫人との共著「これで納得!よくわかる音楽用語のはなし」は異例のベストセラーを続け、中国語にも翻訳出版されている。長期にわたる日伊の往復生活の経験から生まれたエッセー「ブリッランテな日々」も出版。イタリア人が持つ自然で文化的な生活感覚、生きる情熱や美への感性を通して、”自分らしく輝く”ためのヒントを伝える一冊として、各界に大きな反響を呼んでいる。
2011年、イタリアの音楽文化を広めた多大な功績が認められ、イタリア政府から大統領によって文化功労勲章「コメンダトーレ章」が叙勲された。また、2014にはイタリアのフィナーレ・リーグレ市から名誉市民の称号が授与された。
一方で、難病の子どもたちのための支援チャリティーコンサートを開催するなど、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。現在、パルマ・ドーロ国際ピアノコンクール(イタリア)審査委員長、スマイル・オブ・キッズ理事、松阪市ブランド大使(2023年7月就任)。
松浦武四郎から4代あとの子孫(玄孫)にあたる。

関さんのコメント

松阪の地に、今年も音楽の響きを
音楽の持つ力で、再び松阪の皆様と心を通わせることができる機会を持てますことを感謝申し上げます。
今回の演奏会では、曲目の背景や作曲家の人物像、作品が生まれた時代についてのトークを交えながら、音楽をより深く味わっていただけるよう構成しております。
中でも注目していただきたいのは、ショパンの大変珍しい作品です。昨年春、ニューヨークで発見され、長い鑑定の末、昨年末にショパン真作と認定された未発表のワルツを、今回松阪の皆様にお届けいたします。このワルツは、世界中で大きな話題を呼びました。そして、その作品と深い関わりがあると思われる、ショパンの死後に見つかった遺作のワルツも併せて演奏いたします。いずれも、松阪では初演となる、大変貴重な機会です。
ショパンと松浦武四郎は、ほぼ同じ時代を生きた人物です。ショパンが8歳年上ではありますが、共に19世紀という激動の時代をそれぞれの地で歩みました。松坂の地に生まれた松浦武四郎と、ポーランドのワルシャワで生まれヨーロッパで活躍したショパン。その生涯を重ね合わせながら、当時の時代背景にも思いを馳せつつ、ショパンの音楽に耳を傾けていただければと思います。
また、クラシック音楽の礎を築いたモーツァルトやベートーヴェンのソナタへとつながる、「ソナタの原点」とも言われるイタリアの作曲家、ガルッピのソナタも演奏いたします。イタリアの空気を思わせる澄んだ音色、明るく透明感のある旋律は、まさに美しい宝石のような魅力を放ちます。こちらも松阪初演となり、音楽の歴史を感じるひとときとなることでしょう。
近年の英国の研究によると、機械を通さない生の音には、人を深くリラックスさせる力があることが明らかになってきました。ピアノから奏でられる自然な生の音の響きを通して、心がほどけるような穏やかな時間を、松阪の皆様とご一緒できればと願っております。
歴史と文化に彩られた松阪の地で、また皆様とお会いできることを心から楽しみにしております。
関 孝弘